Instagram運用が上手な企業に共通するのは、①目的を決めている、②見た目のルールを決めている、③見る人の役に立つことを発信している、④フォロワーとやり取りしている、⑤お客さまの投稿(UGC)を活かしている、の5つです。どれも特別な予算は要りません。この記事では、5つの共通点ごとに「具体的に何をしているか」を例文つきで整理し、和気文具・icotto・GRLの3つのアカウントの実例で確かめます。
この記事は2026年10月時点の情報です。
この記事はこんな人にオススメ
- これからInstagramの運用を始める企業
- 投稿しているのに成果が出ず、何を変えればよいか知りたい企業
- 運用が上手な企業アカウントの実例を見たい方
この記事で分かること
- 運用が上手な企業に共通する5つのことと、最初の一歩
- 見た目のルールで決めておく4つの項目
- 商品紹介を「役立つ投稿」に変える書き方の例
- お客さまの投稿(UGC)の集め方と、紹介するときの注意
- 和気文具・icotto・GRLの実例(2026年10月時点のフォロワー数つき)
Instagram運用が上手な企業の共通点
5つの共通点と、それぞれで具体的にしていること、明日からできる最初の一歩を表にまとめました。
| 共通点 | 具体的にしていること | 最初の一歩 |
|---|---|---|
| ①明確な目的 | 投稿の締めの行動と、見る数字が決まっている | 増やしたい行動を1つ選ぶ(来店・購入・問い合わせなど) |
| ②一貫した世界観 | 色・文字・配置・型をルールにしている | 使う色を書き出し、表紙の型を1つ作る |
| ③ユーザー目線 | 商品の特長ではなく、見た人の得から書き出す | 次の投稿の1枚目の文を、悩みや得の言葉に変える |
| ④コミュニケーション | コメント・DMに返し、ストーリーズで聞く | 返信の担当と期限を決める |
| ⑤UGCの活用 | お客さまの投稿を集め、許可を取って紹介する | 自社のハッシュタグを決め、プロフィールで案内する |
①明確な目的を持って運用している

上手な企業は、「何のためにInstagramを使うか」が決まっています。目的が「ブランドを知ってもらう」なら写真のトーンをそろえることに力を入れ、「商品を買ってもらう」なら使い方や選び方の投稿を増やす、というように、目的で投稿の中身が変わります。目的ごとに見る数字(KPI)の決め方は、次の記事にまとめています。
②一貫した世界観とブランドイメージを持っている

上手な企業のプロフィールは、投稿が並んだ画面を見ただけで「どんな会社か」が伝わります。その裏には、見た目のルールがあります。Adobe ExpressやCapCutの解説でも、投稿のデザインでそろえる項目として、配色・フォント・要素の配置・テンプレートが挙げられています。ルールの例は次のとおりです。
- 配色:例「ベースは白、文字は紺、強調だけオレンジ」。強調の色を1つに決めると、どこが大事かが毎回同じ場所で伝わります
- フォント:例「見出しは太いゴシック、本文は細めのゴシック」。投稿ごとに書体を変えません
- 配置(余白):例「1枚目のタイトルは画面の中央、上下に余白を残す」
- テンプレート:例「1枚目(表紙)・中身・最後のお願いの3種類を作って使い回す」
なお、プロフィールの投稿一覧は2025年1月から縦長の表示に変わったため(報道による)、1枚目のタイトルの文字は中央寄りに置きます。テンプレートをCanvaで作って社内で共有する方法は、次の記事で解説しています。
③ユーザー目線で価値のあるコンテンツを発信している
上手な企業は、商品の特長ではなく「見た人にとって何が良いか」から書き出します。同じ商品でも、書き出しを変えるだけで伝わり方が変わります。
- 特長から書いた例:「この化粧水はビタミンC配合!」
- 見た人の得から書いた例:「朝のメイク前に使える、さっぱりした化粧水の選び方」
- 新商品の告知の例:「新しいコーヒーメーカー発売!」
- 使い方から書いた例:「5分でできる、おうちカフェのいれ方」
化粧品の場合、効果をうたう言い方には薬機法の決まりがあります。上の例では、肌への効果ではなく使う場面で書いています。
後で見返したくなる投稿の型は、手順(ハウツー)、比較・まとめ、チェックリスト、よくある質問への答えの4つです。たとえば文房具店なら「手帳が続かない人のための、1日1行の書き方」、工務店なら「収納で後悔しないための5つの確認」のような形です。
ネタに迷ったら、お客さまから実際に届いた質問を、そのまま1枚目のタイトルにします。例:「『このソファ、猫の爪で傷つきますか?』にお答えします」。同じ疑問を持つ人が多いほど、保存やシェアにつながります。保存やシェアをされる投稿の作り方は、次の記事で詳しく解説しています。
④フォロワーとのコミュニケーションを大切にしている

上手な企業は、投稿したら終わりにせず、フォロワーとのやり取りを続けています。主な方法は次の3つです。
- コメントやDMに、担当と期限を決めて返信する
- ストーリーズの質問スタンプやアンケートで、フォロワーの声を聞く
- 自社を紹介してくれた投稿に、お礼のコメントを返す

引用元:https://www.instagram.com/elly_beautypartner_shiseido/
やり取りのある相手の投稿ほど、その人のフィードで上に出やすいと、Instagramは公式に説明しています。DMの返し方は1つ目の記事に、ストーリーズのスタンプの使い方と問いかけの例は2つ目の記事にまとめています。
⑤UGC(ユーザー生成コンテンツ)をうまく活用している
UGC(User Generated Content)とは、お客さまが自分の意思で投稿した、商品やお店についてのコンテンツです。Instagramでは、商品を使っている写真や、お店をメンションしたストーリーズ・リールなどが当てはまります。会社の発信より、実際に使った人の投稿のほうが、次のお客さまには信用されやすくなります。
集め方は、自社のハッシュタグを決めて、プロフィールで案内することから始めます。実際の文言の例は次のとおりです。
- icottoの案内:「あなたの素敵な写真に『 #icotto 』をつけてみてくださいね。」
- 2026年10月時点では、GU(ジーユー)の公式アカウントが自己紹介で「#GU秋コーデ」を付けた投稿を募集しています(2026年10月18日に確認)
自社で書くなら、付けてほしいタグと、付けるとどうなるかを1行で伝えます。例:「#◯◯のある暮らし を付けて投稿してくださった方の写真を、ご了承をいただいたうえでストーリーズで紹介しています」。
集まった投稿を紹介するときは、次の順番で進めます。
- 投稿した人に、コメントかDMで紹介してよいかを聞き、了承を得る
- Instagramの「再投稿」機能か、ストーリーズでのシェアで紹介する
- 紹介した投稿に、元の投稿者が分かる形でお礼を添える
- Instagram運用が上手な企業の特徴は何ですか?
-
目的・見た目のルール・ユーザー目線・フォロワーとのやり取り・お客さまの投稿(UGC)の活用の5つが決まっていることです。どれも予算をかけなくても始められます。
- 5つのうち、どれから始めればよいですか?
-
①の目的から始めます。増やしたい行動が決まると、投稿の締めの一言と、見る数字が決まるからです。そのあとで、表紙のテンプレートを1つ作り、②の見た目をそろえます。
- お客さまの投稿を、自社のアカウントで紹介してもよいですか?
-
投稿した人の了承を得てから紹介します。了承を得たら、Instagramの「再投稿」機能やストーリーズのシェアを使い、元の投稿者が分かる形にします。無断で写真を保存して載せ直すのは避けてください。
- 上手な企業の投稿をまねしてもよいですか?
-
まねしてよいのは、構成やルールの考え方までです。文言・写真・デザインをそのまま使うのは避けてください。Instagramはオリジナルの投稿を優先しており、他人の投稿を使い回すアカウントはおすすめに載りにくくなります。
- フォロワーが少ない企業でも、同じやり方で成果は出ますか?
-
同じやり方で進められます。5つの共通点は、どれもフォロワー数に関係なく始められることです。Instagramは、フォロワーの数にかかわらず新しい人に投稿が届く機会があると説明しています。フォロワーが少ないうちは、④のやり取りに時間をかけると、1人ひとりとの関係が深まります。
- 明確な目的を持って運用している
- 一貫した世界観とブランドイメージを持っている
- ユーザー目線で価値のあるコンテンツを発信している
- フォロワーとのコミュニケーションを大切にしている
- UGC(ユーザー生成コンテンツ)をうまく活用している
- Instagram クリエイター向けブログ(2026年4月30日、オリジナルの投稿を優先)(公式)
- Instagram公式ブログ「ランキングの仕組み」(2023年5月、フィードの並びとやり取りの履歴)(公式)
- Instagram クリエイター向けブログ(2025年1月21日、フォロワー数にかかわらず新しい人に届く機会)(公式)
- Meta公式ニュース(2025年8月7日、日本での「再投稿」機能の提供開始)(公式)
- 消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」(公式)
- Social Media Today(2025年1月、プロフィールの投稿一覧が縦長の表示に)(報道)
- Adobe Express(Instagram投稿のデザインでそろえる項目)(解説記事)
- CapCut(Instagram投稿のテンプレート)(解説記事)
- 和気文具 公式Instagram(自己紹介・フォロワー数)(企業の実例)
- icotto 公式Instagram(ハイライト・ハッシュタグの案内・フォロワー数)(企業の実例)
- GRL 公式Instagram(フォロワー数)(企業の実例)
- GU(ジーユー) 公式Instagram(ハッシュタグ付き投稿の募集)(企業の実例)
注意点が2つあります。1つは、自社のフィードに他人の写真を載せ直すことばかり続けると、オリジナルの投稿が少ないアカウントとして扱われるおそれがあることです。Instagramは2026年4月30日に、オリジナルの投稿を優先する方針を示しています。もう1つは、「#◯◯チャレンジ」のような企画で、会社が投稿の文言まで指定したり、見返りを渡したりすると、その投稿が広告として扱われ、「広告」「PR」などの表示が必要になる場合があることです。UGCの集め方と許可の取り方は、次の記事で詳しく解説しています。
成功している企業アカウントの事例をご紹介!
5つの共通点が、実際のアカウントでどう表れているかを見ていきます。フォロワー数は2026年10月18日に確認した数字です。
和気文具|ハウツーコンテンツで文房具の魅力を発信

「和気文具」(@wakibungu)は、1926年創業の文房具店のアカウントです。自己紹介には今も「文房具にハマろうよ」の言葉があり、2026年10月時点のフォロワーは約17.6万人です。上の画像は2025年2月の表示です。
Instagram運用の成功ポイント
引用元:https://www.instagram.com/wakibungu/
手帳をかわいく飾る方法や、簡単に描けるイラストの描き方など、見た人がすぐに試せる情報を投稿しています。商品を説明するのではなく、「こう使えばもっと楽しい」という使い方を見せることで、同じ文房具を使ってみたくなる流れを作っています。5つの共通点のうち、③ユーザー目線の分かりやすい例です。
ほかの業種でまねするなら、商品を「使った後の姿」から見せます。たとえば調理器具の店なら「このフライパンで作る、10分の朝ごはん3品」、花屋なら「買ってきた花を1週間長く楽しむ水の替え方」のように、商品を使う場面を主役にした投稿にします。
icotto|旅行雑誌のような世界観でフォロワーを惹きつける

「icotto」(@icotto_official)は、一人旅や女子旅をテーマにした旅行メディアのアカウントです。上の画像は2025年2月時点のもので、フォロワー数も当時の表示です。2026年10月時点のフォロワーは約7.5万人(7.49万人)です。最近は投稿の更新が少なめですが、これまでの投稿の作りは、②世界観の例として今も参考になります。
Instagram運用の成功ポイント
引用元:https://www.instagram.com/icotto_official/(2021年の投稿)
旅先の写真に、雑誌の見出しのような短い言葉を重ね、どの投稿も同じ雰囲気でそろえています。写真だけを並べるより「次の旅の候補」として保存されやすい作りです。ハイライトは2026年10月時点では地域ごとに分けられていて、行きたい地域から旅先を探せるようになっています。
この型は、旅行以外でも使えます。たとえば飲食店なら、料理の写真に「雨の日だけの限定スープ」のような短い言葉を同じ位置・同じ書体で重ねます。全部の投稿で言葉の位置をそろえると、プロフィールを開いた人に、まとまったお店の印象が伝わります。
GRL|インフルエンサー投稿を活用し、購入導線を最適化

「GRL」(@grl_official)は、10代後半〜20代の女性に向けたアパレルブランドのアカウントです。2026年10月時点のフォロワーは約130万人で、10月も投稿が続いています。上の画像は2025年2月の表示です。
Instagram運用の成功ポイント
引用元:https://www.instagram.com/grl_official/
上の投稿のキャプションでは「画像をタップすると購入できる」と案内していますが、購入自体は自社の通販サイトで行います。

上の画像は2025年2月の表示です。この時点のGRLは、インフルエンサーが商品を着ている写真を投稿で紹介し、商品タグから自社の通販サイトの商品ページへ案内していました。見る人が知っている人の着こなしを見せることで、サイズ感や合わせ方が伝わり、⑤UGCに近い効果が出ます。今の投稿で同じ方法を続けているかは、アカウントで確かめてください。
インフルエンサーに依頼して商品を紹介してもらう場合は、紹介する人の投稿に「広告」「PR」などの表示が必要です。中小企業なら、まずは商品を買って投稿してくれたお客さまに了承を取り、着用や使用の写真を紹介するところから始められます。
商品タグは、日本ではアプリの中で支払いまで完了する仕組みではなく、自社の通販サイトへ案内する仕組みです。導入の条件は、次の記事で解説しています。
株式会社ハッシュタグが関わってきた500件以上のアカウント運用でも、支援の最初に表紙のテンプレートを1つ決め、それに合わせて投稿の見た目をそろえるところから始めることが多くあります。①の目的が決まっていれば、②はその日のうちに形にできるからです。中小企業の事例をもっと詳しく見たい方は、次の記事をご覧ください。
よくある質問
まとめ
Instagram運用が上手な企業の特徴は、次の5つでした。
自社のアカウントを、表の「最初の一歩」の列で1つずつ確かめてください。できていない項目が1つ見つかれば、次の1か月で取り組むことが決まります。
自社のアカウントのどこから直せばよいか迷ったときは、株式会社ハッシュタグでもご相談を受け付けています。
参考にした情報(2026年10月18日に確認。公式=Instagram・Metaの運営元の情報、報道=ニュースサイトの記事、解説記事=デザインツールの会社などの記事、企業の実例=公式アカウントの表示)











